仕事が一段落して多少早く帰れるようになったのは良いものの、馴染みのバーがどこも営業自粛していて非常に悲しい。いつになったら再開するんでしょう。
バイクの納車はまだ先だし、手持ち無沙汰にネットを見るとなんだかおかしな意見ばっかり目につく。暇な人が増えたからでしょうか。どうしちゃったんだろう。
見てると案惨たる気持ちになるので本を読もうかな・・・と言うわけでここ一ヶ月くらいで読んだ面白い本でもご紹介。
現代の鳥泥棒の犯行に及ぶまでのバックストーリーとその後の全く反省していない暢気な人生、それと平行して博物館の鳥たちが収蔵されることになった時代背景など、特に博物学者のウォレスに焦点を当てて書かれています。
最近博物学系の書籍に傾倒しているので、かなり面白く読めました。 博物学的な収集癖が民衆にもかなり広まっていたとは知らなかった。20世紀にはファッションのために絶滅するまで鳥が狩られ、21世紀には趣味のためにアマチュア美術家が博物館に泥棒に入って・・・と人の欲とは、と考えさせられます。昔の泥棒は博物館に売るが現代ではeBayに出品する。
しかもこの泥棒、元々ベルリン交響楽団のオーデション受けられるレベルのプロフルート奏者なんですが、名前を変えただけでまだ活動を続けているというのが信じがたい話です。
先ほども書きましたが、特に博物学や生物学なんかの身近な領域では職業科学者とアマチュアの壁がそれほど高くなかったため、読者投稿欄でアマチュアがガンガンプロの論文に文句つけてくるのが面白いところ。そんなのに混ざってダーウィンが投稿してきたりするなんて信じられないぐらい豊かな時代ですよね。
ダーウィン、ウォレス、ハクスリー、レイリー卿、南方熊楠に寺田寅彦なんてこの時代好きから見たら知り合いみたいな名前ばっかり出てきて嬉しくなります。
ちょっと前に話題になってたかな。内容的には「そうでしょうね」という感じ。
ブッカー賞にノミネートされてましたね。まだ多分未邦訳。
南スペインのアルジェシラス、真夜中のフェリー乗り場。タンジール行きの船を眺めながら脈略のない話をし続ける、くたびれたアイルランド人ギャングの二人。
彼らは長い間行方不明になった娘を探しているのです。そこに巻き込まれる若い男と犬一匹。記憶の中では全く成長しない女の子と同じく、終わりの見えない不必要な会話達は、それ自体が時を止める魔法のようです。
こういう不条理で雰囲気のある小説はもっとゆったり読みたいなと思ってまだ途中。ところで女の子が見つかる気がしないのですが。
こんなところ。大人になってからノンフィクションにばかり手が伸びますが、時々良い小説読むと気持ちが潤いますね。
バイクの納車はまだ先だし、手持ち無沙汰にネットを見るとなんだかおかしな意見ばっかり目につく。暇な人が増えたからでしょうか。どうしちゃったんだろう。
見てると案惨たる気持ちになるので本を読もうかな・・・と言うわけでここ一ヶ月くらいで読んだ面白い本でもご紹介。
1. 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
2020年読んだ本の中で一番のヒット。ここ数年、「眠れない一族」や「解剖医ジョンハンターの数奇な生涯」などの、ジャーナリストが書いたノンフィクションで傑作が色々ありましたがその中のひとつになったかな。博物館から約300羽の鳥の標本が消えた。— ブクログ 読書管理アプリ (@booklogjp) August 7, 2019
世にも美しい鳥が行き着いた先は、希少な羽で毛針を制作する愛好家たちの世界だった。カーク・ウォレス・ジョンソンさん著、矢野真千子さん訳『大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか』が本日発売です。
▼https://t.co/R7NvbjT76r pic.twitter.com/He3HWKPwvC
現代の鳥泥棒の犯行に及ぶまでのバックストーリーとその後の全く反省していない暢気な人生、それと平行して博物館の鳥たちが収蔵されることになった時代背景など、特に博物学者のウォレスに焦点を当てて書かれています。
最近博物学系の書籍に傾倒しているので、かなり面白く読めました。 博物学的な収集癖が民衆にもかなり広まっていたとは知らなかった。20世紀にはファッションのために絶滅するまで鳥が狩られ、21世紀には趣味のためにアマチュア美術家が博物館に泥棒に入って・・・と人の欲とは、と考えさせられます。昔の泥棒は博物館に売るが現代ではeBayに出品する。
しかもこの泥棒、元々ベルリン交響楽団のオーデション受けられるレベルのプロフルート奏者なんですが、名前を変えただけでまだ活動を続けているというのが信じがたい話です。
2.150年前のNATUREには何が書かれていたのか
『150年前のNATUREには何が書かれていたのか』(瀧澤美奈子 ベレ出版)150年前の1869年、大英帝国が絶頂期を迎えていたころnatureは創刊され、明治維新直後の日本もnatureに特集記事が組まれていた。多くの科学者が自分の研究が掲載されることを望み南方熊楠、寺田寅彦は何度も論文が掲載されていた。 pic.twitter.com/aL2cRdMwD7— 新栄堂書店 (@shineido) July 10, 2019
To the solid ground Of Nature trusts the mind which builds for aye.—永遠に続く真の詩は自然を礎にしなくてはならぬ William Wordsworthこの本を読むと、文学を馬鹿する理系には「天下のnatureが出版を続けられたのは、同じ出版社の“不思議の国のアリス”が大ヒットしたからだし、創刊号の表紙にはワーズワースの詩、巻頭言はゲーテの引用から始まったということを知らないのか」と言ってやりたくなります。
先ほども書きましたが、特に博物学や生物学なんかの身近な領域では職業科学者とアマチュアの壁がそれほど高くなかったため、読者投稿欄でアマチュアがガンガンプロの論文に文句つけてくるのが面白いところ。そんなのに混ざってダーウィンが投稿してきたりするなんて信じられないぐらい豊かな時代ですよね。
ダーウィン、ウォレス、ハクスリー、レイリー卿、南方熊楠に寺田寅彦なんてこの時代好きから見たら知り合いみたいな名前ばっかり出てきて嬉しくなります。
3.ケーキの切れない非行少年たち
【近日配信】— 新潮ライブ!【電子書籍】 (@shincholive_bot) July 12, 2019
『ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)』(宮口幸治)
「すべてがゆがんで見えている」子どもたちの驚くべき実像。
7/26配信。https://t.co/lKFEej5zdK #電子書籍 pic.twitter.com/LZuLYKIBLg
ちょっと前に話題になってたかな。内容的には「そうでしょうね」という感じ。
4.NIGHT BOAT TO TANGIER
"Kevin Barry’s NIGHT BOAT TO TANGIER is into misdirection like that: you think you know where it’s going—a noir-infused take on WAITING FOR GODOT, say—and then you find yourself gasping for breath, unsure of where the contortions of it will take you." https://t.co/7cdRAq59TM— Doubleday (@doubledaybooks) October 13, 2019
ブッカー賞にノミネートされてましたね。まだ多分未邦訳。
南スペインのアルジェシラス、真夜中のフェリー乗り場。タンジール行きの船を眺めながら脈略のない話をし続ける、くたびれたアイルランド人ギャングの二人。
彼らは長い間行方不明になった娘を探しているのです。そこに巻き込まれる若い男と犬一匹。記憶の中では全く成長しない女の子と同じく、終わりの見えない不必要な会話達は、それ自体が時を止める魔法のようです。
こういう不条理で雰囲気のある小説はもっとゆったり読みたいなと思ってまだ途中。ところで女の子が見つかる気がしないのですが。
こんなところ。大人になってからノンフィクションにばかり手が伸びますが、時々良い小説読むと気持ちが潤いますね。
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