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禁酒法とラストリゾート


良かった宿パート2として。かなりお酒とバーを愛している人間なので、去年の禁酒法発令中はかなり堪えたんです。仕事はアホほど忙しいのに飲みにもいけないだなんてあんまりだと。自分の場合、バーにはお酒だけじゃなく良きインテリアに囲まれたあの空間に浸るためにも行っているので、それができないのは本当にストレスでした。

そんな禁酒法からの逃避行で箱根のバーホテル箱根香山に三回も行ったんです。ここぞ禁酒法時代のラストリゾートかと、涼しいカウンターに座りながらも変な背徳感と解放感があったりしましたが。
(いけないことしてるとかではなく、ここのホテルの立地が規制のエリア外ってだけです。念のため)

ここのホテルは「ホテルにバーがある」ではなく「バーにホテルがある」という状態なので、まずホテルに入るとこの長いカウンターが目に入ってきます。ここでシャンパンを頂きながらチェックイン。


窓の外は箱根の緑。こんな借景が出来るバーってポイント高いですよね!街のバーだと大体窓がないし、ホテルのバーだと大体大都会の夜景等であるし、こんな風に自然を見ながらカクテルを飲める場所は中々ない。都内だとパレスホテルのプリヴェとか、昼の木々見ながら飲めるバーが結構好きなんです。
そんなバーで明るい外を眺めながら飲むロングカクテルが好きだし、レイモンド・チャンドラーではないがまだ涼しい夕方の街のバーで飲む1杯目のショートカクテルも好きだし、そこそこ飲んで満足した頃、深夜の静かなホテルのカウンターで飲む珈琲やホットカクテルも好きです。そんな日々が早く帰ってくれば良いなとここを見ながら願っていました。




このバーにはバーテンダーが常駐していて、さらに宿泊料金に酒代が含まれているのできちんとシェイカーで作られたようなカクテルだろうがいくらでも飲み放題です。ホームページ等にはメニューがなかったので、この「飲み放題」ってどんなものかなぁと一抹の不安があったんですよ。居酒屋レベルだったりしないかな?例えばジンのランクでいうなら、ビーフィーターやその辺しかないとか。ウイスキーでいうなら良くてジョニーウォーカー、もしくは国産オンリーとか。

全然杞憂でした。ハイランドパーク12Yとかカリラ12Yなんかがあるし、ジンもボンベイサファイアやタンカレーは勿論ちょっと変わったものもある。そして何より、トニックウォーターがフィーバーツリーだったんですよ!知らん人にはなんだそれはという状態だと思いますが、とにかく今世界で1番のトニックというとフィーバーツリーということになってるんです。キニーネがちゃんと入っているし。

そしてここのバー、カウンターの後ろに暖炉があるんですよね。水や炎系の設備というものはあるとそれだけでホテルのランクが上がるとかNetflixのAirbnb番組で言ってたような気がする。炎を眺めて薪の弾ける音に耳をすませながらウイスキーロックを傾けることもできます。最高。


基本飲み放題なんですが、追加料金を払ってもうちょっとお高いものも飲むことができます。


これは1970年代に製造されたプリマスジン。ジンって熟成がどうこうみたいなことは基本ないんですが、この時代は法律が緩くて度数の高いジンを作ることができたという意味で貴重なんですって。これは度数60%代だったかな。


期間限定で用意されてる季節のフルーツを使ったようなスペシャルカクテルも美味しいんですが、自分が一番痺れたのはシンガポールスリングを頼んでこのグラスで来た時。ラッフルズホテルのグラスで出してきた!このカクテルだけ!やってくれる…!
(シンガポールスリング発祥のホテルがこのラッフルズホテルなんです)

お酒以外にもインテリアも良いんですよ。バー周りも勿論、部屋も。



ここシングルなんですが、バーの雰囲気そのままのクールモダンスタイル。セルジュ・ムーユの照明が効いてる。これでセルジュ・ムーユじゃなかったら一気に中途半端になるところ。
写真には写ってないけどベッド脇の照明はルイス・ポールセンのAJランプでした。完璧。

これで18時にチェックインして2時までバーが開いていて、そして朝はシャンパンブランチなんですよ。やりすぎですよね。また季節限定の特別デザートもついたりするんですよ。やりすぎですよね。そして貸切温泉もついていて、そこにもシャンパンが冷やされていて、冷蔵庫にはフルーツの盛り合わせが入っていたりするんですよ。温泉でシャンパンですよ。貴族でもここまでしないですよ。

これは短期間に三回行ったのは不可抗力だと思います。ただ勿論お高いのはお高い。ここはもう安くなくて良いんですけどね。お酒のランク下げたりするくらいならこの値段で全然良い。禁酒法が解除されても今年も絶対に行きます。




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